YouTubeを見ていたら、広瀬香美の動画が出てきたので、いくつか見てみました。
昔の歌い方の無理が響いているように見え、様々な苦しさが伝わってきました。
動画を見ながら、先生からいただく厳しいアドバイスに込められた心情が少し理解できた気がします。
先生の門下では、自然体で美しい声(ベルカント)を習得して、歌によって聴く人を癒すことを目指しています。
声帯に無理がかからない方法なら、60歳、70歳になってもまだまだ歌えるそうです。
実際に、先生の師匠は70歳になってもまだまだ聴く人を魅了する歌声を持っていました。
これがどれだけありがたいことなのでしょう。
歌が好きなのに、与えられた身体を生かす正しい発声を教えてもらえなかったばかりに喉を壊してしまったら、どれほど不幸なのでしょうか。
さて、次回の演奏会では、よく質問される「遠くまで飛ぶ声の仕組み」をMCでお伝えしてみようと思っています。
祈りながらシナリオを書いていると、ひたすら練習しているだけの時には得られないような気付きをいただきます。
一つ一つのアドバイスに込められた意味を悟るとともに、先生や、先生の師匠がどれほど渇望してその答えを得てきたのか、またどれほど研究を重ねて来られたのか、その重みが分かってきた気がします。
先生や指導者というのは道案内をする人だと思っているのですが、10通りの道しか知らない方から習うのと、100通りの道を知っている方から習うのとでは大きな差があります。
いい先生に出会えるかどうかは運任せの面があって、自分一人ではどうにもならないことです。
大学でたまたま合唱部に入ったのが音楽のきっかけでしたが、巡り巡って素晴らしい技術と気質を備えた先生に巡り会えたこと、本当に感謝しています。
また、小さな頃から音楽に親しめる環境を作ってくれた両親に、心から感謝しています。