今から10年以上前の話です。
社会人になり、少しばかりのお金を得た私は自己啓発にはまりました。
理由は簡単です。
お金と自信こそが人生を幸せにするものだと思ったからです。
成功者と言われるリーダーたちの様々な著書を読み、私の頭の中は「たくさんお金を使うのは、より豊かな人生を生きている証」という考えで埋め尽くされていきました。
でも、より上質な暮らしや装いを意識するほどに金遣いが荒くなり、どんなに良いものを手に入れてもその満足感は数日間しか持ちませんでした。
「仕事ができるようになれば、自信が得られる」
確かにその通りでしたが、仕事以外の面が人より劣るならば、その自信はあっさりと消え去ってしまいます。
いっとき上司や客様に褒められても、状況はすぐに変わり、相手も人間であるが故にその評価も自信もすぐに覆されます。
仕事に打ち込むほど、本に書かれた理想と自分の現状のギャップに落ち込み、周りの人との摩擦が起き、精神は消耗し、時には気が狂いそうになりました。
極度の緊張とストレスと戦いながらも、自分の感情をどこまでも押し殺して平然を装って会社に行きました。
そうするうち、働き過ぎで身も心もボロボロになりました。
そして、手元に残ったのは僅かなお金と、風が吹けばすぐに吹き飛んでしまいそうな薄っぺらい自信。正確には、自信というより「ギリギリの線で自分を保つために握りしめていた、ただの慢心」かもしれません。
そして…紆余曲折して得た結論。
人間を100%幸せにしてくれるものとは、「愛」でした。
この愛とは、移ろいやすい人間の心にある愛ではありませんでした。
大いなる存在の愛。
10年習ってきた声楽と、人生の答えがリンクした瞬間でした(詳しくはこちら)。
RAPTブログがその答えを教えてくれました。
参考記事: