ハードルを設定しない子育て

緊急事態宣言の延長を受けて、子供の通う保育園が5月末まで休園になりました。

仕事等の理由により家庭保育ができない場合は引き続き子供を預けることができるのですが、私の場合、求職活動中で保育申請しているため、活動がない限りは預けることができません。

そのため、現在は毎日毎日子供と一緒の生活です。近くにいる両親の手を借りながらの生活ですが、それでも「専業主婦ってこんなに大変だったんだ・・・」と毎日思います(笑)。

20代の頃、「子育てを経験した人のおおらかさ・器の大きさがどこから来るんだろう?」と思っていましたが、自分が子育てを経験してすぐに分かりました。

子供は理不尽の塊です。

相手の都合は一切考えずに動くので、24時間振り回されっぱなしです。

子供と毎日一緒だと、1日に何十回ブチ切れたか数えきれないほどです。(笑)

ところで、数ヶ月前の自分がまさにそうですが、フルタイムで働くお母さんのスケジュールは分刻みです。

興味を惹かれる方にすぐに流れてしまう子供をうまく誘導し、時には叱り、出発時間までに身支度をさせないといけないので常に頭がキーってなります。

・・・「時には叱り」と書きましたが、これはちょっと嘘ですね。「常に叱り」状態になっていたので、子供はさぞかし寂しい思いをしていただろうと思います。

4月下旬から保育園が休園になりましたが、この生活になっても私は常にキーッ状態でした。

ふと、「時間に追われる訳でもないのに、なぜこんなに叱りまくっているのだろう」と考えたところ、「◯時までに◯◯しないといけない」という意識が抜けていなかったことに気づきました。(しかも設定するハードルが子供にとって高すぎる)

いちいちハードルを設定し、それが守れないと子供を叱り、「またできなかった」自分で勝手に落ち込んでいました。

前提条件がころころ変わるのが子育てです。

”いつもは12時に眠くなるはずの子供が、体調のせいで10時に眠くなって不機嫌になる”というのもよくあります。

そんな時は、「前提条件が変わってしまったのだ」と理解し、その場でプランを立て直す必要があります。

「さっきは◯◯したいって言ってたじゃん!」と、思わずブチ切れそうになっても、冷静に・・・(笑)

表題に「ハードルを設定しない」と書きましたが、子供が成長するための目標を一緒に考えてあげることは必要だと思います。親だけの自己満足に終わるような、”無意味な”ハードルは不要ということをお伝えしたいのです。

うちの子供はまだ保育園ですが、これから先、世の中の情勢がどう変わるかは誰にも分かりません。

そんな中で、自分たちの時代と照らし合わせて子供の幸せ像を親が設定したり、親があらゆるものをセッティングしてあげるのは困難です。

彼らの人生の道を歩むのは彼ら自身です。彼らの意思がなければその道を行くことはできません。

私はまだ子育て途中の身ではありますが、「子供の個性を見つけてあげる手伝いをする」、「善と悪を教える」、これが親が果たすべき役割ではないかと思います。

変に夢を押し付けて誘導したり、押さえつけたりすることも不要だと思います。

いずれ子供が成長し、家庭外とのコミュニケーションが増えれば、周りに分かってもらえないもどかしさも抱えてくるだろうと思います。

そんな時は子供のよき理解者になり、うまく立ち回れるようアドバイスをする、くらいで良いのではないかと思います。

子育て論は色んな意見があり、色んな人が色んな物差しで議論しているので、正しい道のりやゴールを見つけ出すのは至難の技です。

かつては”良い大学に行くこと”、”有名企業に就職すること”、”結婚して家庭を持つこと”が多くの親が考えるゴールでした。

でも今は、一般人がネットを使って個性を発表する場があったり、企業の奴隷として働くことだけが人生ではないという考え方もあったり、本人が求めて探すなら、様々な道を選ぶことができます。

そのようなチャンスを発見できるよう、子供の背丈では見ることができない世界を教えてあげたいなと思います。

憂鬱なことばかりの世の中ですが、シンプルなゴールだけを設定すれば悩みすぎることもありません。

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