先日、ひょんなことからお誘いを受けて、ブレイキン(ブレイクダンス)の世界大会を観に行ってきました。
一言で言うと、すごかったです…。
DJが即興で流す音楽に合わせて、選手たちが即興でダンスを繰り広げ、優劣を競い合うっていう種目なんですが。
その場に漂う熱気が、高揚感が、半端なかったです。
ジュニアの選手から大人まで、国籍も様々な人たちがいたんですが、その中にはなんと、片足の選手がいました。
通路でその選手がアップ(準備運動)をしてるところに通りがかったら、目が合ってにっこり笑顔を返してくれたんです。
日本なら、その方の足をあまり直視しちゃいけないのかなとか、消極的な考えばかりが浮かんでしまいますが、外国籍のその選手からは、「選手も観客も、今日一日を一緒に楽しもうよ!」という前向きなエネルギーが、熱意がものすごく伝わってきました。
その選手のダンスは、片足とは思えないほど迫力がありました。
途中から杖を仲間に手渡し、片足でアクロバットな技をいくつも繰り出すと、会場が驚きと喝采に包まれました。
選手自らが、心からダンスを楽しんでいる。
遊びじゃなくて競技なのに、それがすごく伝わってきて、身体が震えるような感覚を覚えました。
その場所は、まるで目には見えないコミュニケーションが絶えず行き交っているように思われました。
音楽が、ダンスが、その場にいる人すべての心を揺さぶり、その振動がお互いに伝導し合っているような、そんな場所でした。
五体満足じゃなくても、心にある熱意が誰かの心に火をつけることができる。
その瞬間を目撃した、貴重な一日になりました。