先週末、お年寄りの方が集まる歌謡曲の会「いきいき歌声ひろば」にてボランティア演奏をしてきました。
新型コロナウイルス感染症対策のため、お年寄りが歌うことはできないけれど、検温、マスク、消毒などの対策を実施したうえでコンサートのみの再開となりました。
この活動のきっかけについては、以前の記事をご覧ください。
今回はバイオリニストと2名で伺い、私は「見上げてごらん夜の星を」、「浜辺の歌」、「Ombra mai fu」、「Pie Jesu」、「花は咲く」などの曲目を演奏しました。
コロナ対策のためコミュニティセンターのドアを開け放っていたので、お年寄りの方の嬉しそうな顔の向こうに緑が見えて、とても開放感のある会場でした(笑)。
この日は主と繋がって演奏できるように…といつも以上に心の準備をしました。
本番前の休憩で、今まで練習した以上の歌は歌えないんだし、今の自分の実力を受け入れよう!と心をリセットしました。そして、完璧ではないけれど今現在の実力を発揮できますように!と臨みました。
そのおかげか、今まででにないほど上手く息を扱うことができました。
今までは第一声を発してから「響きのポジションがなんか違うな」と気付いても、上手く軌道修正することが出来ませんでした。
しかしこの日は、上手く響のポジションを修正しながらプログラムを進めることができ、これは私としてはものすごい進歩でした。
神様に「本番の間、ずっと側にいてください。そしてテクニックがまだ完璧に身についていないので、足りない所を教えてください」とお願いしたので、側にいて導いてくださったのだと思っています。
お客様の前に出た瞬間から、とても温かい空気が周りを包み込んでくれたのを感じました。お茶目なお年寄りの方々が、あーでもないこーでもないと椅子の配置を変更してくださり、「皆が待ってくれている」という空気に包まれ、歌い始めることができました。
数日後、主催者からバイオリニストの元にお礼の電話がありました。
聴いてくださった方々が、口々に「コロナで暗い気持ちだったけど、心から明るい気持ちになりました」、「本当に楽しい時間だった」と言ってくださったことや、他の地区から来ていたボランティアスタッフの方々が「この地区だけプロ並みのレベルで驚きました」と言ってくださったとの報告をいただきました。
「元気になってほしい」、「心の潤いをプレゼントしたい」、そんな気持ちで臨んだ本番でした。そして、与えることで私たちも元気になれる、そんな幸せな時間でした。