2019年9月23日に行った親子コンサートについて振り返ってみます。
当時は、フルタイムの仕事、家事育児、オペラ稽古をこなしながらの取り組みだったので、準備が思うように進まずかなり大変でした。
主催者として一つの企画を遂行するためには、メンバー、費用、役割、集客方法、本番・練習会場の選定などたくさんの役割を管理しながら音楽練習に取り組まないといけないので、時間がいくらあっても足りないという感じでした。
プログラムの印刷が一番最後になりましたが、本番前日になってやっと完了し、かなり疲労困憊の状態で当日を迎えました。
一部の曲で暗譜が出来なかったりと、反省点は多々あるのですが多方面からサポートを得られ、様々な追い風が吹いて無事に終えることができました。
同じ想いで舞台に立ちたい
一年以上前から、身近なメンバーと”親子に向けた音楽活動をしよう”と様々な構想を練っていました。
2月頃から企画をスタートさせ、9月の開催に向けメンバーを決定し動き出しました。
当時は仕事や舞台で「複数の人間が同じ想いで動く」ことの難しさを経験していたので、各自が異なる考えを持った状態で舞台に立つことを避けたいと考えていました。
そこで、3月頃に活動方針や目指したいゴールなどを企画書にまとめ、メンバーに配布しました。
費用を工面する
今回のコンサートでは、活動資金として積み立ててきたお金から費用を工面するようにしました。(以前は家計簿もまともにつけることができなかったダメ妻の私ですが、このときからきちんと帳簿をつけてのお金の管理ができるようになりました・・・。)
これらのお金は、企画がスタートする少し前に「会社で臨時ボーナスが出たから」と主人がくれたものと、今後の音楽活動のために積み立ててきたものでした。
主人からもらったお金を手にしたときに、何に使ったら一番周りの人が笑顔になるだろうか?と考えた結果の使い道でした。
その後、舞台演出のための仕掛けをあれこれ考慮していたら、2万円ほどのグッズに目が止まりました。
買おうかな、どうしようかなと考えていたところ、家の戸棚から、その費用を賄える分の商品券が発掘されて驚く場面もありました。
当初立てた予算を都度修正しながら、子供たちを喜ばせるための様々な仕掛けを準備しました。
知り合いを総動員
初めての自主企画だったので、お客様にコンセプトを理解してもらいたいと思い、その文章を作るために数週間悩みました。
納得のいくものができた時、ふと気づくと最近子供と遊んでくれる親戚のお兄さんに優れた文才を持つ人がいたことがわかりました。
そのお兄さんに文章の添削をお願いしたところ、快く引き受けてくれました。
親子連れで来てもらうため、本番会場には小さな子供がハイハイするためのプレイマットと、バルーンを設置することにしました。
この設置を両親にお願いしましたが、おそらく両親が当日誰よりも張り切っていたと思います。(笑)
そのほかにも、お母さんたちが子供のお世話に困ったときのため、ボランティア活動の知り合いにお客様のサポートを依頼しました。
キャンセル席がアポなしのお客様で埋まり、満席に
当日のお客様は、予想に反してほとんどがお年寄りの方でした。
というのも、ボランティア演奏の訪問先の主催者が私たちの代わりにたくさんの人を集めてくれ、10人以上を引き連れて聴きにきてくれたのです。
仕事で忙しく満足に集客活動ができない私に代わり、力を貸してもらえたことが本当にありがたいことだと思いました。
初めて使うデザインソフトで簡単なチラシを作って各所へ配布しましたが、配布から1週間で満席となりました。
当日は、私の連絡ミスで来られなかった知人がいたことと、お客様のキャンセルを合わせて4席の空席が出てしまいました。
しかし開演5分前になって、アポなしで4名の親子連れが来場してくださり、ぴったり満席で開演を迎えることができました。
本番では、お年寄りと大人と子供に向けて、イタリア歌曲・フランス歌曲、ジブリの曲、手遊び歌、絵本読み聞かせなどいろいろな要素を取り入れて行いました。
また聴きたい!と興奮気味に仰ってくれた方もいて、とてもありがたい時間でした。
何を目的とするか
小規模な企画ものは、高い入場料をいただかない限り収支はトントンです。
お金を求めはじめると、お客様が置いてきぼりの独りよがりの企画になってしまいます。
そんなとき、「どれだけの笑顔を集めて帰れるか?」を考えると誤った方向に行くこともなく、様々な手助けが差し伸べられると思います。
こうして振り返ってみると、私一人で成し遂げたのではなくたくさんの助けがあって無事に本番を終えられのだと再確認しました。
このような出会いに心から感謝します。